絵本 バッタくんのおくりもの

バッタくんのおくりもの
げんさく もりたまさる
え はせがわゆかり


ある、よくはれたひ。
ゆうまくんは、おそとにでて
むしとりをしてあそんでいました。

「まてまてー。えい。そら。

よーし
バッタをつかまえたぞ。」


あおい あおい そらのした

リーン、リーン♪

「なんだか
きもちよくなってきた~。」

むしのこえが こもりうたのように
きこえてきました。


うん?

「なんだか、ほっぺが こそばゆい・・・。」

「だれ?」


「バッタくん こんにちは。わたし、イネコ。」

「え? ぼく バッタに なっちゃったの?」

「わたし おんがくかいが とってもたのしみなの
はやく もどって みんなと れんしゅうをして。」

「ばったくんの がっきはなに。」

「え、 ぼくのがっき?」


ハチせんせいの しき にあわせて

リーンリーン♪ トントントン♪ ドーンドーン♪

「バッタくん、まっていたわよ。
さあ、みんなで、つづきを やりましょう。」


「わーっ、みんなじょうずだな。」

「でも、ぼくのがっきぼくのがっきはどこにあるの。」

「イネコちゃん あんなにたのしみに
してくれてるのに・・・。
うっうっうっ~。」


「うわーん。」

「ぼくには、がっきがない。
ぼく、できないよ。」


「まって、まって、バッタくん。
みんなからなず どこかにがっきをもってるのよ。」

「そうだ!バッタくん!
あなたのそのりっぱなはねを
ひろげてみたらどうかしら。」


「ぼくのはね?ひろげるの?」

シャラララララ~ン♪

「やったーっ!とってもいいおと!」

「わぁ~ ぼくにもがっきがあったんだ。」

「みんなしんぱいかけてごめんなさい。
ぼくもおんがっかいのれんしゅうをするよ。
イネコちゃん、よろこんでくれるかな。」


きょうは、まちにまったおんがくかい。

「イネのみなさん
わたしたちのえんそうをきいてください。」

リーン リーン トントントン♪
ドーン ドーン♪
シャララララ~ン♪

むしたちは それはそれは
たのしそうにかなでます。

みどりいろのイネさんたちは
おおよろこび。


そのときバッタくんはきづきました。

「あれ?イネコちゃんがいない。」

「イネコちゃん
いちばんたのしみにしてくれていたのに。」


「イネコちゃん
『くろいびょう』にかかっておうちにおるねん。
あんなにたのしみにしとったのにな。」

「そんな~。」

「そうだ!!みんなでイネコちゃんのところにいこう!!」


「みんな
わたし、『くろいびょう』になっちゃったの。」

「くろいすすのせいで
みんなのこえも よくきこえないの。」


「イネコちゃん、だいじょうぶだよ。
ぼくたち、いっしょうけんめいに
えんそうするから。」

イネコちゃんにとどけ~。」

リ~ン♪ リ~ン♪
トントントン♪
シャララララ~ン♪


「きこえる・・・きこえるわ!」

「バッタくんのえんそうがきこえる。
みんなのえんそうもきこえる。」

「なんてうつくしいの。」

シャララララ~ン♪

するとどうでしょう。

『くろいイネ』のなかから


 きらきらにかがやく
  きんいろのいねが
 あらわれたではありませんか。


 むしたちは
 かがやいていくイネコちゃんにびっくり。

 うれしくなって
 おんがくもはずみます。


「うわ~
 キラキラになっていく。」

 あたりいちめん、こがねいろ。



「ママ、おかわり。」

「ぼく、ふしぎなゆめをみたんだ。」

「このおこめは
 みんなのおんがくをきいて
 キラキラになったんだよ。」

▲毎日原画一枚をこちらのページでアップしていきます。▲

『バッタくんのおくりもの』は、2017年「ムジカドルチェ」の10周年を記念して制作した創作絵本です。

イタリア語で「優しい音楽」を意味する「ムジカドルチェ」は、ピアノとチェロのデュオグループです。この絵本は、2017年、「ムジカドルチェ」の10周年を記念して集まった応援団により作られました。
物語には、ムジカドルチェの「音楽を聴きに外に出ることができない方のもとにこそ音楽を届ける」という「活動の思い」が込められています。

応援団は、現在、絵本の名前にちなんで「バッタくんプロジェクト」として、三木市を中心に、どなたでも参加いただける絵本と音楽のコンサートを開催しています。

子どもの優しさを育むため、お母さんお父さんが子どもに、おじいちゃんおばあちゃんが孫に、地域の読み聞かせボランティアの方が地域の子どもに読んであげるなど、世代や地域の繋がりつくりにお役立ていただけるよう、主として、イベント会場にて販売させていただいているものです。

この度、新型コロナウイルスにより外出自粛の中にあって、われわれにできることとして、一日一枚原画をアップし、おうちの中での楽しみにしていただければ幸いです。

【YouTubeでも絵本を配信しています】


神戸新聞朝刊三木北播版(5/8)に記事を掲載いただきました。

▼さるとる情報局(前回放送分)▼
4/23(木)、再放送4/26(日)

関連記事: 絵本制作PJ

  • 創作絵本制作へのご支援ありがとうございました!① 絵本制作PJ (18'12/7)

    ムジカドルチェの結成10周年を記念して、2人の活動精神になぞらえて作ろうと取り組んだ創作絵本「バッタくんのおくりもの」は、多くの団体・個人からの寄付や募金をいただいて初版本を作ることが出来ました。 名前を挙げさせていただくと、 国際ソロプチミスト三木、三木ライオンズクラブ、三木中央ライオンズクラブ、三木東ライオンズクラ....
    もっと見る

  • バッタくんプロジェクト 絵本制作PJ (18'9/20)

    9/19(水)、ムジカドルチェ10周年記念絵本制作プロジェクトの会議でした。 11/24開催のお披露目コンサートについて。三木高校の放送部、美術部が協力してくれることを報告し、チラシについてみんなで素案をたたきました。 絵本「バッタくんのおくりもの」のクライマックスは、バッタくんや虫たちの優しい気持ちに触れた黒い病にか....
    もっと見る

  • バッタくんのおくりもの 子育てキャラバンわくわく広場@吉川児童館 絵本制作PJ (18'3/24)

    ピアノとチェロのデュオ「ムジカドルチェ」が、昨年10周年を迎えるにあたり制作し、音楽と共に届けております絵本「バッタくんのおくりもの」。 3/23(金)は、吉川児童館にて開催された子育てキャラバンわくわく広場のスプリングコンサートにて、藤田紀子さんのピアノをBGMに、読み手を井本元教育長が務め、「バッタくんのおくりもの....
    もっと見る

イベント・観光・人気店など、三木市のニュースを発信!

『This is MIKI』とは、三木が大好きだ というひとたちの思いをThis is MIKIと いうファンクラブに集め、総合力で、三木の活性化 を図ろうと考えています。
ロゴである天高く人差し指を突き上げるポーズは『一番』、 すなわち『これぞ(This is)』を表すとともに、共感者 を募る『この指とまれ』を表します。

三木市の風景